胃・食道の病気

MEDICAL 胃・食道の病気

慢性胃炎

慢性胃炎

慢性胃炎は、胃の粘膜の炎症が続いている状態です。原因のほとんどはヘリコバクター・ピロリ菌の感染で、適切な除菌治療によって治癒や再発の防止が見込めます。多くの方が腹痛や胃の不快感、胸焼けなどの症状を経験しますが、これらは慢性胃炎に特有のものではありません。また、症状が全く現れないこともあります。
胃酸の過剰分泌を抑える薬、胃壁を保護する薬、消化機能をサポートする薬により、症状は通常、短期間で改善されます。しかし、慢性胃炎は再発しやすい病気です。また、胃がんなどの深刻な病気のサインとして発症している可能性もあるため、消化器内科で検査を受けてみるのが望ましいです。

胃アニサキス症

胃アニサキス症

主にサケやサバ、アジ、イカなどの生魚や不十分に加熱された魚介類を通じて感染する寄生虫症です。感染から数時間で強い胃痛を引き起こすことがあります。
人体の中でアニサキスは約1週間しか生き延びられません。内視鏡でアニサキスを除去することで、すぐに症状が改善されます。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、胃の粘膜に明らかな異常が見られず、血液検査でも問題がないにもかかわらず、消化器系の機能異常によりみぞおちの痛みや膨満感を引き起こす病気です。これらの症状は、胃がんなど他の病気でも見られるため、初めに病変がないか確認する必要があります。器質性の疾患が原因でないと判断された場合は、症状を緩和するための対症療法が行われます。
近年では、機能性ディスペプシア治療において高い効果を発揮する新薬「アコチアミド」が開発されるようになり、症状の改善に貢献しています。

急性胃粘膜病変

急性胃粘膜病変

胃や十二指腸が急に炎症を起こし、みぞおち周辺の急な痛み、嘔吐(時には血が混入することもある)を引き起こす状態です。感染症や過度のアルコール摂取、強い香辛料、ストレスなどが原因となり、潰瘍や傷が形成されます。治療は原因に応じて異なり、重症の場合は入院治療が必要となる可能性もあります。

胃潰瘍

胃潰瘍

胃粘膜の筋層まで傷がつき、潰瘍ができてしまう病気です。ヘリコバクター・ピロリ菌の感染や、抗凝固剤、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の使用などによって発症することが多いです。胃がんの可能性もあるため、胃カメラ検査による組織採取と病理検査による確定診断が必要です。
また、この検査を通じてピロリ菌の感染の有無も判定できます。潰瘍の状態の確認や出血がある場合の止血処置も、胃カメラ検査で行うことが可能です。
主な症状には、みぞおちや背中の痛み、貧血、黒いタール便がありますが、症状が現れないこともあります。ピロリ菌感染が原因だった場合は、除菌治療により再発を防ぐことが可能です。初期治療では、胃酸分泌抑制薬や粘膜修復促進薬を使った薬物療法が行われます。他の薬剤が原因である場合は、処方された薬を変えて様子を伺います。

胃粘膜下腫瘍

胃粘膜下腫瘍

胃の粘膜下に形成される腫瘍です。その大部分は良性であるものの、稀に悪性のものも見られます。通常の胃カメラ検査では判別するのが困難なため、腫瘍が大きくなったり症状が現れたりした時に、さらなる精密検査が行われます。

胃ポリープ

胃ポリープ

胃ポリープができたとしても、症状を引き起こすことは滅多に起こりません。大腸ポリープとは異なり、がんへの進行リスクは比較的低いとされています。
ただし、出血が見られる場合や胃がんとの識別が難しい場合には、胃カメラ検査時に行う組織採取と病理学的検査により、正確な診断を行う必要があります。

早期胃がん

早期胃がん

早期胃がんとは、胃の表層、すなわち粘膜層や粘膜下層までに留まっている状態の胃がんです。早期胃がんの多くは発症して自覚症状が起こりません。
症状が現れたとしても、軽度の慢性胃炎に似たものが見られる程度です。
内視鏡手術で治る可能性が高いので、早期発見が非常に大切とされています。

進行胃がん

進行胃がん

進行胃がんは、がんが粘膜下層よりも下の層にも広がった状態です。主な症状には、みぞおちの痛み、腹部膨満感、胸焼け、嘔吐、黒い便、貧血などがあります。また、がんが他の臓器に転移すると、他の症状が現れることがあります。
治療法には、外科手術、化学療法、放射線療法、対症療法、緩和ケアなどがあり、患者様の全体的な健康状態やがんの進行度に応じて選択されます。

胃リンパ腫

胃リンパ腫

胃炎や胃潰瘍と類似した症状が出ることがあり、時には検査をきっかけに見つかるケースもある病気です。
複数のタイプが存在し、それぞれに応じた治療法が必要です。ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療で改善できるケースもあれば、放射線治療や化学療法が有効とされる場合もあります。

逆流性食道炎

逆流性食道炎

胃の内容物が逆流し、食道に損傷を与えてしまう病気です。胸焼けや呑酸(どんさん)、みぞおちの痛み、咳、飲み込んだ際の違和感など、多様な症状が現れます。
胃カメラ検査により食道の粘膜状態を確認し、必要に応じて組織採取して診断します。薬物治療により症状は良くなることが多いのですが、炎症を根治させるには、服薬を継続することが大切です。
さらに、再発を防ぐためには生活習慣の見直しも欠かせません。

非びらん性逆流性食道症

非びらん性逆流性食道症

逆流性食道炎と似た症状が出る病気です。症状があっても、食道粘膜の異常は見られません。
消化管の知覚過敏が原因で発生するとされており、逆流性食道炎に用いられる治療法によって症状を緩和させます。

早期食道がん

早期食道がん

がん細胞が食道の最も表面的な層である、粘膜層に留まっている状態です。リンパ節への転移は見られません。
食道の炎症が長引くと、がんのリスクが高まります。さらに、食道の粘膜は薄いため転移のリスクが高いです。そのため食道がんは、早期発見・早期治療が極めて重要とされています。
内視鏡での切除が適用できる場合もあれば、外科手術や放射線治療、化学放射線治療が必要な場合もあります。発症してもほとんどの場合、「熱い食べ物・飲み物を飲み込むとしみる」といった軽い症状しか出ないこともあるので、がんのリスクが高い方は定期的に検査を受けるのが望ましいです。

進行食道がん

進行食道がん

飲み込んだ際の違和感や食べ物が詰まるような感覚、胸部や背中の痛み、咳、声のかすれ、体重の減少などの症状を引き起こします。患者様の状況に合わせて、外科手術、化学療法、放射線治療、対症療法や緩和ケアなどが選択されます。

食道静脈瘤

食道静脈瘤

食道の静脈に静脈瘤という膨らみができてしまう病気です。肝臓疾患による血流障害によって、肝臓へ流れる血液が逆流し、他の臓器の周りにある血管へ流れてしまうことで起こります。
静脈瘤が破裂すると最悪の場合、死に至ることもあります。そのため見つけた場合は、当院と連携している高度医療機関へご紹介し、早期治療を受けられるよう最大限サポートします。

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